DISCOVER
今ないモノを提案する。
嶋野 裕
2001年7月 入社
東亜電気工業に中途入社し、17年目になります。私は静岡県の浜松市出身で、近所に東亜電気工業で働いていた方がいました。当時、転職を考えていた時に色々とお話を聞かせていただき、直感的に働いてみたいと思ったことがきっかけで入社を決めました。入社してみて感じたことは、商社として幅広い業界との取引があり色々な経験ができるということ。そして会社の社風が「自由」で取り扱い製品が多様にある中、営業として自分なりの提案や活動を任せてもらえる環境にあることでした。お客様とのコミュニケーションの中から探しているものを提案したり、取引している仕入先や展示会に参加してメーカーとのやりとりの中から顧客が求めている製品を見つけたりなど、自分の活動次第で広がりが持てるのが魅力です。
弊社は子会社を含め、国内19場所、海外14場所各拠点でグローバルに活動を行う商社です。創業は電気絶縁材料からはじまりましたが、電子部品、電気部品、大きく括ればユニットで完成部品などの幅広い製品を取り扱っており、また、自動車産業、電子・電気部品、産業機器、医療も含めビジネスも多岐にわたります。その中で、お客様に「材料提案から最終加工提案までを一連で行える」という部分は弊社営業の強みの一つです。
例えば、材料提案を直接お客様に提案し、仕入先から材料を調達した後、次は私たちの関連会社での加工提案をします。最終的にお客様が使う製品形状にして提案することが可能です。そういった提案を展開していけるのはビジネスの面白さでもありますが1,000社以上の仕入先と取引させて頂いているため、何万点という製品を全部覚えるのは非常に難しいと思います。ただ、その点は営業所の中で担当分野や担当ユーザーを分け、ターゲットを選択しながらお客様に提案する製品群や製品をある程度絞れるので、業界の動向や需要を把握した中でお客様の意向に沿った提案ができると思います。
入社して3~4年目の頃、自動車関係の部品メーカーさんを担当していた時、絶対に無理だと言われていた案件が採用されたことがありました。実は提案していた製品は、お客様の会社で内製していた競合にあたる部品だったので、受注の可能性は低いとされていた案件でした。けれども先方の担当や技術の方の多大なバックアップ、お客様の熱意もあり、最終的に受注につながり、売上的にも年間数億というビジネスになりました。
仕入先と協業したビジネスが受注して、成果が出て売上につながり、仕事で目標達成した時は一番うれしいですね。営業なので、数字に対する結果や利益がやりがいにもなっていますが、ただ、それはあくまで結果。それまでの人間関係だったり、ビジネスの仕方だったり、考え方という一人ひとりの成長を最終的に得ることができると思います。
その上で、東亜電気工業の行動指針5ヶ条のひとつ「情熱と好奇心」はとても重要だと考えています。仕事に対して「情熱」を持っていないと事務的で楽しくない。同じく、モノを知っていこうという「好奇心」がないと楽しくありません。弊社のビジョンは「世界中の Monodzukuri を実現する」ですが、お客様と話をしながら、今ある最先端のモノや、逆に今ないモノを我々が提案することが面白いですし、いろいろな発見につながっていきます。今後、世の中に起こるコトの最先端で自分達の手中にビジネスチャンスがあると言う「面白さ」を若い世代の方にぜひ発見して欲しいです。
新人育成については主に、育成担当者の営業に同行し打ち合わせする姿を見せながら、議事録を常にとるという作業をする中で「打ち合わせの内容や製品のことが把握できているか」を確認していきながら進めています。
また、もうひとつ重要としているのは「得意分野を一つ作る」ことです。与えられた課題について調べたり、自らメーカー・展示会にいくことで、得意な分野や製品が一つでもできればお客様との会話の中で、武器になっていきますし、一つができれば、勉強の仕方や製品提案の仕方、仕事のプロセスに対しても覚えていけると思いますのでそういった課題も行っています。
山本五十六さんの言葉で「率先垂範」という「やってみて、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」といった私の好きな言葉があります。若い世代だけでなく私たちもそうですが、自分から動いて見せることが育成に大切なことだと思います。また、世代間ギャップや考え方の違いはありますが、私たちのビジネスはお客様がいて、仕入先があって、人と人、会社と会社を繋げる仕事ですので、自分の常識だけでなく周りの常識を考えることも大切だと伝えています。